vol.57 おせち料理の新風

  近頃は、おせち料理を家庭で作る人が少なくなり、おせちは
 買う時代になってしまったようだ。
 ずっと右肩上がりに売上を伸ばしてきたおせち売場だが、一時は
 減少する場面もあった。
 円高が進み、海外に出かける人、旅館やホテルなど自分の家
 以外の場所で歳を越す人が増えてきたからなのだ。

  しかし、ここ最近、景気の低迷が長引き、節約志向も強まってか、
 オウチごはん派がふえてきた。
 おせち料理の一部を自分で作る人も出てきたようだ。
 
  ところで、今年のおせち事情に変化が現れたのを お気ずきだろうか、
 「介護食おせち」の出現だ。
 もう既に、何社もの食品メーカーが参入している。

  今、日本の要介護者は、500万人という。まだまだ増え続くだろう。
 特に歳をとった方にとって、食べることは最大の楽しみになるようだ。
 中でも、おせちには特別の思い入れがあり、どうしてもおせちを食べたい 
 と思っている方は多そうだ。
 その思いを叶えたいというのが開発の原点。
 高齢になると堅いものが食べられなくなる。
 1.歯で噛めない、 
 2・歯茎で噛めない
 3.嚥下困難になる
 この3段階までに配慮して、対応できるものを開発している。

  開発した某社は、味付けをした材料を全て一度ミキサーにかけ、
 その後、素材を料理の形に仕上げてゆくようだ。
 味や香りは、それらしきものになっているのだろうが、食感は
 味わえない。
 ベビーフードの進化したもののようにも思える。
 これでも、おせちを食べた気になるかどうか、まだ食べたことのない
 私には分らない。
  
  あの手、この手の販売合戦さなかの食品産業故、結果は如何に?
 たしかに新しい販路には違いない。

 10月には、ハロウイーンの祭りで、そこら中のお菓子売場は
 カボチャ色に染まっていた。
 何故、日本人が他の国の風習を真似なければならないのか、
 バレンタインしかり、何かにつけ、モノを売ろうとする商魂のたくましさ!
 それに簡単に乗ってしまう人々・・・。
 これが、もっとエスカレートして世界中の祭事を日本に持ち込んで
 しまったら、一年中お祭りになってしまうかもしれない。

 私たちは今、何故、お正月におせちを食べるのか、
 その意味を考えることから始めたい。
 お年寄りにも、日本の古くから伝えられたおせちという伝統食を
 繋いでいただくことをお願いしたい。

  この新しい食の開発が、単なる販路の掘り起こしに過ぎない、
 年寄り目当ての商業主義の結果であったら、私は悲しい!





 

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